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栞 九条

栞 九条

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プロフィール

登録日: 2026年5月30日

記事 (5)

2026年6月26日3
🎧 九条 栞の研究日誌 Vol.04:妥協の「ノイズ」を超えて ——共同研究で見つけた、エンジニアの境界線——
大学時代の企業との共同研究。それは、私の音響研究における「最初の挫折」であり、同時に「最も重要な転換点」だった。 当時は「完璧な空間音響モデル」を実装することだけが正義だと信じていた。しかし、現場では常に、「もっと派手に」「もっと分かりやすく」という抽象的で、かつ技術的には歪みを生む要求が飛び交う。私が作りたかった「精緻な空間」は、他者の意図というノイズによって、少しずつ、しかし確実に削り取られていった。 その時、私が感じていた「もどかしさ」の正体。それは、自分の音に対する責任を、クライアントの判断という名の下に放棄してしまっている自分自身への苛立ちだった。 1. 突破口は「トミーの言葉」の中にあった どん底まで落ち込んだ私に、以前、共同で音響の検証を行っていたトミーが、ふとこんな言葉をかけてくれた。 「俺たちは、正解を探しているんじゃない。正しいと思える方向を示せばいいんだよ」 その時、ハッとしたの。私はクライアントの要望すべてを「答え」として受け止め、それを技術で無理やり再現しようとしていた。けれど、トミーの言葉は違った。エンジニアの仕事は、要求を鵜呑みにすることではなく...

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2026年6月6日4
🎧 九条 栞の研究日誌 Vol.03 : ヘッドホンの音量と空間音響のプラグインのパラメータの関係
🔬 執筆:主任研究員 九条 栞 / 監修:トミー所長 リンが以前「ドライヤーの音で空間が見えた」と騒いでいたけれど、今回の実験はさらにその先。 私が今回挑んだのは、MSSL(MasterSound Spatial Lab)で行われた足音通過実験(EXP-001)のパラメーターの裏に潜む、人間の知覚の完全なハッキングよ。 今回のターゲットは、トミーが dearVR PRO 2 を使って構築した「人間の足音(Footsteps, Wood Female Low Heels)」における、『受聴音量(システム・ラウドネス)』という新たな変数の乱入、および名機 Sony MDR-CD900ST を使用した際の脳のハッキング特性についてである。 1. 確定的事実(Fact):ローパス300Hzが証明した「初期反射存在説」 今回の実験(EXP-001)において、トミーが暴き出した揺るぎない事実は以下の通りである。 1.初期反射(Early Reflection)のバイパス時: Elevationを ‭-84°に設定しても、下方向定位は崩壊し、音像は水平方向(耳元)へと退行する。 ‬...

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2026年6月5日3
🎧 九条 栞の研究日誌 Extra:【再校正】高音質スペーシャルオーディオ制作の秘密
(Original Text by Tomy / Annotated & Edited by Shiori) トミーが執筆したスペーシャルオーディオの入門記事を、研究パートナーである私、九条栞が最新のラボの知見を交えて再構成(リライト)したわ。 制作のヒントが詰まった「MASTERSOUND流・空間音響の教科書」、ぜひチェックしてみてね。 1. スペーシャルオーディオとは何か? スペーシャルオーディオは、音が空間内でどのように配置・反射されるかを3次元的に表現する技術。 従来のステレオが「左右の広がり」なら、これは「上下・前後・距離」を含めた全天球の体験よ。 主な方式は以下の通り。 チャンネルベース: スピーカーの配置に基づいて音を割り当てる伝統的な方式。 アンビソニックスも、固定されたチャンネル数で全周囲の音場を記録・再現するこのカテゴリーの発展形と言えるわ。 オブジェクトベース: 音源を「オブジェクト」として扱い、空間内の座標データ(メタデータ)で制御する方式。 再生環境に合わせて最適化されるDolby Atmosなどが代表的ね。 バイノーラル:...

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